栄養療法

栄養に対する考え方

病気を治療するということ、というより生きることの基本は『栄養(食べること)』だと私たちは考えます。

病院ではまず治療が優先されてきました。点滴や処置、検査などを専門的に行っています。

しかし、治療をしても栄養状態が悪くなっていたり、もともと栄養状態が悪いため治療をしても効果が無いといった患者さんが病院の中に意外と多くいらっしゃることが分かってきました。

そこで、姉崎病院では良い栄養状態を保つことで、

  1. 十分な治療の効果を挙げること
  2. ご本人の免疫力を向上させ肺炎などの感染症や合併症を防ぐ
ために、治療と並行して、その方の今の栄養状態を把握し今後の治療にあわせて必要な栄養を十分に摂って頂く必要があると考えております。

栄養サポートチーム(NST)

姉崎病院では、入院患者さんの栄養状態を最善の状態に保ち、治療の効果を高めるために、医師、管理栄養士、薬剤師、看護師など患者さんの食事に関わる全てのスタッフで栄養サポートチーム(Nutrition Support Team; NST)を構成しております。

当院の体制は、第三者機関である日本静脈経腸栄養学会、及び日本栄養療法推進協議会によりNSTの実施施設としての認定を受けております。
体制の詳細につきましては下表1、2のとおりです。

表1 姉崎病院 NST認定 第三者機関

認定機関認定内容認定日
日本静脈経腸栄養学会第2回 NST稼働認定施設2005年10月1日
日本栄養療法推進協議会第1回 認定施設2006年9月1日

表2 姉崎病院 栄養サポートチーム

氏名職種役職
児山 順医師Chairman
山口 純二薬剤師
岡 麻里子薬剤師NST専門療法士
砂田 知恵子管理栄養士
京野 忍看護師NST専門療法士
鷲谷 千鶴子臨床検査技師

※NST専門療法士、NST看護師は日本静脈経腸栄養学会の認定資格です。

栄養サポートの実際

姉崎病院では栄養サポートを以下のように行なっております。

  1. 患者さんの身長や体重、年齢からその方の栄養状態を把握し、必要な栄養の量を計算します。
  2. 1週間に1回、チームで患者さんを訪問し、医師による回診と同時に栄養士・薬剤師・看護師それぞれの立場から患者さんのご様子をみさせていただきます。
  3. また、患者さんからお話を伺い、より良い栄養状態を保つための提案をいたします。

普通のお食事を食べられない方の場合では、チームで検討して点滴や鼻からのチューブを使った栄養などで十分なカロリーを摂っていただきながら並行して、ゼリー状のものなど、ご本人が召し上がりたいものから少しずつ食べる練習をする方法を提案します。

謝辞

NSTの立ち上げに際して、見学・研修を快くお引き受けくださった東葛クリニックの病院長・東先生、NSTチェアマンの秋山先生、ディレクターの徳永先生他、スタッフの皆様に心より感謝の意を表します。